【本】「原因と結果」の経済学 ☆5
「因果推論」の基礎を非常に分かりやすく解説している。
統計学、機械学習など流行っているが、初心者は因果関係と相関関係を一緒に考えてしまいがちなので、「因果推論」は誤解を防ぐために必須の知識だと思う。
以下、概要
・因果関係を確認する3つのチェックポイント
①全くの偶然ではないか、②第3の変数は存在しないか、③逆の因果関係は存在しないか
・因果関係を調べるには「反事実」と比較する。実際にはタイムマシンがない限り、本当の反事実は発生できないので、経済学者はもっともらしい値で埋めようとする。具体的には以下のような方法がある。
ランダム化比較試験:理想系、実験で比較する
メタアナリシス:複数の研究結果を一つにまとめたもの
疑似実験:観察データと統計的な手法を用いて実験を実施した状態を疑似的に作りだす(差の差分析、操作変数法、回帰不連続デザイン、マッチング法など)
回帰分析:疑似実験もできないようなデータから分析する。単回帰分析と重回帰分析がある
・内的妥当性と外的妥当性。たとえば、米国人の実験結果が、体格が異なる日本人に当てはまるとは限らない
・因果推論の5ステップ
①原因は何か(具体的に)、②結果は何か(具体的に)、③3つのポイントを確認、④反事実を作りだす、⑤比較可能になるように調整する
・ABテストもランダム化比較試験の一種
- 作者: 中室牧子,津川友介
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2017/02/17
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【本】経済と国民 ☆4
ドイツの政治経済学者リストの学説をもとに、自由貿易の危険性を説く。(著者は保護貿易の方が国益になると考えている。)
難しかったが、前半は以下のような内容だと思う。
・自由貿易の1つの考え(リカードの定理)は、極端な仮定を前提としており、現実には当てはめられない。
例えば、労働は常に完全雇用、自由に流動できる。生産は規模に関して収穫不変 など
・実際には生産規模が大きくなると「収穫逓増」するので、グローバル化により海外から安いものが流れてきて、国内の生産規模が小さくなると、GDPが大きく低下する。
・別分野の仕事へ変えることは簡単ではないので、非熟練労働者の賃金が下がる
・技術開発投資にかけられるお金が減り、将来の産業も成長しない
・金融の規制緩和は、投資家による短期的な利益要求を生み、企業は長期的な投資が難しくなった。
・経済発展は「分業」と「結合」による収穫逓増現象。それを支えるのが「制度」。例えば、法律、貨幣、輸送手段、警察、司法制度
・輸送手段は大事なインフラ。道路、鉄道網などにお金をかけるのは効果がある。
自由貿易は世界的の資産をゼロサムで奪い合う傾向があるので、
国内の産業を保護して、育てて、「収穫逓増」して経済成長させていくべきという考え。
と理解した。
- 作者: 中野剛志
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【本】脳の強化書 ☆3
すぐ始められる脳を鍛えるための66のトレーニングが紹介されている。
以下を試してみたい。
・絶対ノー残業デーをつくる
・朝に一日の目標を20文字以内でつくる
・普段絶対読まない本のタイトルを黙読する
・階段を一段とばしで下りる
・朝に前日起きた出来事で覚えたいことを3つ思い出す
目的をはっきりさせた方が効果的
- 作者: 加藤俊徳
- 出版社/メーカー: あさ出版
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【本】発達障害 ☆3
・大きく2つに分類されるが、全く別ではなく関連している。ADHDの割合が多い。
・ASD 自閉症スペクトラム障害
対人関係が苦手、こだわりが強いなど
・ADHD 注意欠如多動性障害
落ち着きがない、不注意が多いなど
・生まれつきのもの
・薬で緩和する場合がある。
・軽度の場合、発見が難しく、他の症状と間違えられることも
本の内容が少し細かいので、概要を掴むだけなら他の本が良いかも
- 作者: 岩波明
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2017/03/17
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【本】ソフトを他人に作らせる日本、自分で作る米国 ☆3
・日本と米国では経営スタイルが異なる。のでIT技術だけをマネしても上手くいかない。
- 作者: 谷島宣之
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2013/12/19
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【本】世界No.1の利益を生み出す トヨタの原価 ☆4
原価企画や日々の改善活動を、組織的に、徹底的にやってるからトヨタでは効果が出るのだと思う。
中途半端だとメンドクサイだけで習慣化されず効果は出ないはず。製造業以外でも取り入れられると思う。
以下が印象的だった。
・最後にまとめてでなく、プロセスごとにチェックした方が効率良く品質向上できる
・「大部屋方式」で物事を決めるのが早くなる
→大人数での会議はムダと思っていたので気になった。もう少し詳しく調べてみたい。
- 作者: 堀切俊雄
- 出版社/メーカー: かんき出版
- 発売日: 2016/08/10
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【本】工場の損益管理の疑問 ☆3
受注生産 ETO enginnering to order
注文受けてから設計
繰返し受注生産 MTO make to order
注文受けてから部品調達
受注組立生産 BTO build to order
部品在庫は持っておき、注文受けてから生産
受注組立生産 ATO assemble to order
半製品在庫は持っておき、注文受けてから生産
製品在庫生産 MTS make to order
製品在庫を持っておき、注文受けたら出荷
誰も教えてくれない「工場の損益管理」の疑問-そのカイゼン活動で儲けが出ていますか?-
- 作者: 本間峰一
- 出版社/メーカー: 日刊工業新聞社
- 発売日: 2016/03/25
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